【解説】築古物件の再生時に考える、リフォームコストの計算方法

どもです(^^)。

僕が最近取り組んだ物件再生についてご紹介します。

まずはビフォー&アフターをご覧ください。

<ビフォー>

<アフター>

 

リフォームにかける費用の考え方

<物件のスペック>
築41年の鉄骨。43平米の2DK。購入当初は空室で想定家賃は47000円でした。
★良い点
・間取りがファミリータイプ
・想定家賃が安い
★よろしくない点
・部屋が2つとも和室
・お風呂とトイレが両方ともタイル地
・室内に洗濯機置き場がない(廊下に設置)

このような状況でした。
僕は物件再生を考えるとき、まずは市場調査をします。同じエリアの同じくらいの広さのお部屋がどれくらいの家賃で貸し出しされているか。

この物件に関しては競合物件はだいたい4.7万円~7.5万円と言うことが分かりました。

つまりはこの物件は地域最安値で貸し出しされていたんですね。僕がパッと見て思いつくだけでいくつか改善すべき点があるのに、前オーナーさんはそこにお金を掛けずにひたすら家賃を安くして入居付けするいう戦略だったわけです。

なので、ちょっとお金をかけて改善すればお部屋は普通の状態に戻り、地域最安値から脱却して中間値くらいまでは戻ると思いました。

とはいえ、こういう再生案件で気を付けないといけないのが、リフォームにお金を掛けすぎることなんです。見た目ボロい物件もお金は掛ければ掛けるほど綺麗になっていくので、オーナーとしての満足度を優先してしまえば、青天井にリフォーム費用が掛かってしまいます。

そこで基準となるのが、先に出てきた市場調査です。
この物件のエリアでは競合物件が4.7万円~7.5万円で値付けされている以上、ものすごくコストをかけて、素晴らしいお部屋に仕上げたとしても、家賃は8万円取れればいいところでしょう。そうすると、考え方としては下記の3点のような感じなるわけです。

  • ①そのままお掃除だけして4.7万円で貸すか、
  • ②ある程度費用を掛けて中間値で貸すか、
  • ③めちゃくちゃコストをかけて地域最高値で貸すのを狙うのか、

この物件はいわゆる「普通の状態」までアップグレードできれば、地域最安値である4.7万円から8千円くらいはアップして、5.5万円で貸せるな!と思いましたので、この数字をもとにリフォーム費用をイメージしました。上記②の中間値戦略ですね。

僕の場合は、リフォーム利回りは20%で考えます。
計算方法は(アップできる家賃年収÷20%)です。この場合は、月額8千円アップですから年収では9.6万円です。

9.6万円 ÷ 20% = 48万円

ということで、だいたい48万円くらいまでは費用掛けても良いなとざっくり考えておきます。

んで、改善すべきポイントとこの費用をもとにリフォーム会社と打ち合わせを行い、実際のリフォーム内容を決めていきます。

リフォーム大作戦の結果はこうなりました。

上記リフォームは結果的に大体50万円くらいで収まりました。また、繁忙期真っただ中の2月上旬にお部屋が完成したこともあり、当初予定の55000円ではなく、欲張って6万円で募集してみることにしました。管理会社の担当者から「多分無理だと思います」と言われながらも、まあ、2月いっぱいはやってみようよ!と諭しながらのトライでした。

でもこうやって無理を承知のトライをしてみたところ、募集開始して約10日で申し込みが入りました(^^)。
満額の6万円です。

これにより当初予定よりも月額1.3万円(年額15.6万円)アップすることができましたし、リフォームもほぼ計算通り約50万円に抑えることができましたので、

年額15.6万円 ÷ 50万円 = 約31%

ということでリフォーム利回りは約31%になりました。
いやー頑張った甲斐がありました。

360度画像ではこんな感じです。

まとめ

みなさん、利回りと言うと物件を購入するときに強く意識する数字だと思いますが、ぼくはこんな感じで何でも利回りで考えるようにしています。

今回ご紹介した「リフォーム利回り」という考え方、いかがでしたでしょうか?

みなさんの物件再生ライフの一助になれば幸いです(^^)。

★ぜひ拡散してください(^^)。